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名護・自然観察日記

名護で出会った生きものを中心に紹介します。

名護岳線の現状



昨年10月に接近した台風によって折れ曲がっていた名護岳線(名護市管理)の看板が1月に復旧し、
名護市シルバー人材センターの方々による清掃のおかげで、綺麗になった名護岳線でしたが、





190217_3.jpg

一月も経たないうちにこの有様。
林道の脇のいたるところに不法投棄されたゴミが散乱。





190217_2.jpg

車のフリント部分、ヘッドライト、電気系統部品、タイヤ空有気圧測定器、ガスコンロ、ソファー等々。
今まで以上にひどい状況であることを、2月18日に名護市環境対策課に電話で報告し、
夜間通行止めなど何らかの対策の必要性を告げました。




190217サシバ

名護岳は留鳥は勿論、サシバなどの冬鳥の越冬地であり、またリュウキュウアカショウビンや
リュウキュウサンコウチョウなどの夏鳥の繁殖地でもあります。

ゴミを平気で投機する輩が後を絶たないこの現状。
世界的に問題になっている海ゴミもそうですが、人間が捨てたものは海・陸を問はず、
環境問題・健康問題となっていずれ人間に跳ね返ってくることを理解していただきたいものです。






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  1. 2019/02/21(木) 10:47:24|
  2. 名護岳
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ジュゴンと海草藻場に関する勉強会

190126本部漁協ジュゴン勉強会1

1月26日、沖縄県が進めるジュゴン保護対策事業の一環として実施されたジュゴンと海草藻場に関する勉強会に参加しました。






190126本部漁協ジュゴン勉強会2

今回は2017年9月に本部町の海洋博沖で漁業者によってジュゴンが目撃されたこともあり、地元の本部漁協での開催となりました。
漁業関係者の皆さんには、ジュゴンレスキューの取り組みが始まった経緯や、
付近にジュゴンが生息していることを意識し操業して頂くことなどをお願いしました。




190208羽地屋我地ジュゴン勉強会1

また昨日2月8日には、屋我地島の済井出公民館にて羽地・屋我地海域で漁業等に従事される人たちを対象とした
ジュゴンと海草藻場に関する勉強会が開かれました。

古宇利島・屋我地島海域は名護市東海岸と同様に現在日本でジュゴンの生息が確認される数少ない海域の一つで、
日本産ジュゴン個体群を維持する上で特に重要な海域です。



190208羽地屋我地ジュゴン勉強会2

この海域にはジュゴンの餌場である海草藻場が良好な状態で存在する一方で、モズク養殖や定置網漁、
また近年ではクロマグロ養殖なども行われ、ジュゴンと漁業との共存が課題となっている場所でもあります。
そのため会場の漁業者からはジュゴンが混獲された場合魚の出荷に影響が出るが、損害はどうなるかと言った質問が出されました。
それに対して主催者側からは、「漁業は豊かな自然の恵を享受して成り立っている生業であり、
ジュゴンもその豊かな自然の一部であることを理解していただきたい。
今の段階では補償は行う仕組みは整っていないが是非協力していただきたい。」と返答し、
質問した漁業者からはそれ以上の追求はありませんでした。

190208羽地屋我地ジュゴン勉強会3

当初参加者は少ないと予想されていた今回の勉強会でしたが、当日は海が時化たこともあり、
想定を超えた人数の参加者に集まっていただき、ジュゴンや食み跡の新たな情報も収集でき、収穫の多い勉強会でした。



  1. 2019/02/09(土) 11:27:43|
  2. ジュゴンの海
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冬の名護岳

181130アリモリソウ

秋は空ばかり見上げていたので、冬は名護岳で足元の草花を楽しんでいます。
写真のアリモリソウは20cm程度の花ですが、花が下向きに咲くので、地面に頭を擦り寄せて
花を眺めます。




181130アカボシタツナミソウ

こちらのアカボシタツナミソウは20cmにも満たないサイズでしたが、
青紫の模様が何とも愛らしく、見ているこちらもつい微笑んでしまいました。





181130カゴメラン2

花の終わったカゴメランも落ち葉の間を丁寧に探すと見つかります。






181130ツワブキ2

北風が冷たくなる沖縄ですが、ツワブキの黄色い花を見つけると、ぽっと暖かさを感じます。






181217ヘツカリンドウ

冬はやっぱりこのヘツカリンドウをついつい探してしまいます。





19012ヘツカリンドウ

名護岳で見られるヘツカリンドウはこの写真のように薄緑の個体がほとんどですが、






19014ヘツカリンドウ

この個体はかろうじて紫が入っていました。






19014植物2

夏にイボイモリの幼生が集まる水場の横では、シダ類が青々としていました。






19014植物3








19014ハシカンボク

花が落ちたハシカンボク。 四角い萼は幾何学的でありながらどこか可愛らしい。






19014植物1

本当は鳥でも撮りたいところなのですが、エルニーニョ現象の影響かそれほど気温が下がらず、
ルリビタキやジョウビタキの姿は無く、シロハラですら少なめで、
しばらくは足元を眺める時間が続きそうです。







  1. 2019/01/14(月) 22:07:26|
  2. ヘツカリンドウ
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ジュゴンレスキュー実地研修会

181204ジュゴンレスキュー_1

去る12月4日、環境省主催のジュゴンレスキュー実地研修会に参加しました。
昨年12年ぶりにジュゴンのレプリカを使用した訓練が今帰仁村の大型定置網で実施されたのに続き、
今年は国頭村の大型定置網での実施となりました。




181204ジュゴンレスキュー_2

まず初めに定置網にジュゴンが混獲されたことを想定し、ジュゴンを網の外に誘導する予定でしたが、
定置網の現場に到着すると、すでにジュゴン(レプリカ)は自力で脱出?していたため、一旦網に戻しました。





181204ジュゴンレスキュー_3

仕切り直して、定置網の箱網にジュゴンを確認したところから訓練はスタートしました。

初めにジュゴンを観察し、外傷や衰弱などの収容の必要の有無を確認しました。




181204ジュゴンレスキュー_4

収容の必要が無いこととが確認できた後、放流のための逃げ道を準備しました。
逃げ道に誘導する際は、袋状になった網にジュゴンが入り込まないよう常に水中で監視することや、
ヒレにロープなどが絡まないよう注意を払う必要があります。

参加した美ら海水族館のスタッフからは、網を徐々に上げ水深が浅くなり全身が網に触れるような状況を作ることで、
ジュゴンは無駄に暴れることが減り、安全に放流作業ができるのではないかとアドバイスを頂きました。


181204ジュゴンレスキュー_5

2004年4月に実際に読谷村の大型定置網にジュゴンが混獲されたことがありましたが、
その時は網の縁に土嚢袋を掛け、網の一部を下げて逃げ道を作り、ジュゴンはそこから自力で脱出しました。

今回こちらの定置網では網の一部を解き、船のユニックを使用し網の上部を持ち上げ逃げ道を作りました。
とりあえずジュゴンは無事にリリースできました。


181204ジュゴンレスキュー_6

次にジュゴンが衰弱し収容が必要な場合の訓練を行いました。

上の写真は美ら海水族館からお借りしたイルカ用の担架にジュゴンを乗せ、ユニックで船上に運び上げる作業を行なっているところです。
ジュゴンを担架に乗せる際、担架の片方を垂らしジュゴンをすくい上げるようにすると作業がスムーズに行えると、
美ら海水族館のスタッフからアドバイスを頂きました。


181204ジュゴンレスキュー_7








181204ジュゴンレスキュー_9

船上にジュゴンを揚げたら、体温が上昇しないよう海水を掛けることが必要です。
写真のようにあらかじめ毛布を準備しその上から水を掛けると、ジュゴンを直射日光から守ることができ、
また水分が維持できるため体温の上昇を抑えるのに有効です。

ジュゴンは私たちと同じように肺呼吸を行なっているため、肺に水が入らないように注意を払うことも重要です。
水を掛けるタイミングは、呼吸を行なった後呼吸孔が閉じた時を見計らい水を掛けること。
水は頭から後ろに掛けることなどアドバイスを頂きました。


181204ジュゴンレスキュー_10

港に到着したら水族館に搬送しますが、今回はここで作業を終了しました。

作業終了後に美ら海水族館のスタッフからは、海生哺乳類は尾ビレの力が強いため、作業を行う際ジュゴンに近付く必要がある場合は、
尾ビレが加速できないように、ジュゴンに体を密着させて作業する方が安全であること。

野生動物は顔の周辺を触られることを嫌がるため、顔には触れないこと。

また、弱った個体は、細菌やウイルスに感染している可能性もあるため、
直接呼吸に触れないように注意することも重要だとアドバイスを頂きました。

このように今回美ら海水族館から、現場の経験により蓄積された貴重なアドバイスを沢山頂きました。
この場を借りて深く感謝申し上げます。

また、今回実地訓練に協力していただいた定置網漁師の方々は勿論、関係者の方々にも感謝申し上げます。


181204ジュゴンレスキュー_11

ジュゴンレスキュー訓練が行われるようになった経緯は、昨年のブログに書きましたので、是非お読みください。
→ 2017年ジュゴンレスキュー実地研修会

今回レスキュー訓練が実施された海域は、2017年と2018年に沖縄防衛局が実施した水中録音装置によりジュゴンの鳴音が確認された海域です。
また、1998年、2008年、2012年には実際にジュゴンの姿が確認され、1998年には私もこの海域でジュゴンを確認しています。

沖縄では1998年11月から2002年10月までのわずか4年間に計7頭のジュゴンの死亡が確認されていますが、
うち3件が漁網への混獲事故によるものでした。

ジュゴン生息域における不発弾の海中爆破処理問題と同様に混獲事故はジュゴンを直接死亡させる危険性があります。
混獲対策はジュゴン生息地に網漁業が存在する限り、取り組まなければならない重要な課題です。





  1. 2018/12/19(水) 11:40:00|
  2. ジュゴンの海
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2018年 名護岳 秋期タカの渡り調査結果

先日この秋のタカの渡り調査の反省会を名護博物館で行い、私は担当した名護岳の飛去状況を報告しました。


猛禽類飛去数

この秋のタカの飛去数は、上記の表の通りアカハラダカは少なく、サシバは過去最高を記録し、
その他の猛禽類は平年並みでした。





2018年秋期タカグラフ_タカ
                               2018年、2017年、2016年、2015年 アカハラダカ・サシバの飛去状況
● アカハラダカ

夏に中国東北部や朝鮮半島で繁殖したアカハラダカは、秋に越冬地の東南アジアへ渡る途中、朝鮮半島から九州に入り南西諸島を通過します。
沖縄では白露の頃アカハラダカの姿が見え始めると言われていますが、今年の白露は9月8日でした。

例年名護岳では9月中旬から飛去数が増え、9月末から10月初にかけて渡りのピークを迎えますが、この秋は9月8日から15日まで、
また20日から月末にかけて九州からトカラ列島の間に秋雨前線が停滞したため、アカハラダカは前線の張り出しが無くなった短い間に
南下したようです。その後21日に台風24号が沖縄の南の海上で発生すると沖縄島に向かって進み、島の南をかすめ西の海上に達すると
そのまま南西諸島をなぞるように北上し、大きな被害をもたらしました。
アカハラダカは台風が去った10月1日から再び姿を見せましたが、4日には台風25号が接近し沖縄島は再び暴風域に入りました。
台風が去った6日から再びアカハラダカは姿を見せましたが、ピークと呼べるような規模の群は観察されず、
飛去数も4,701羽と伸びませんでした。


2018年秋期タカグラフ_天気
                    2018年、2017年、2016年、2015年 アカハラダカ・サシバの飛去状況と台風・秋雨前線の状況
● サシバ

夏に本州以南で繁殖したサシバは、秋に越冬地の東南アジアへ渡る途中、九州から南西諸島を通過し、
一部がそのまま九州南部から南西諸島で越冬します。

今年サシバの渡りの時期に九州南部から沖縄本島地方には台風が接近せず、また渡りを阻むような秋雨前線も発生しなかったことから、
九州から南西諸島への南下は順調だったと考えられます。
一方で、沖縄島では渡りのピーク時期に雨天が多く、名護・やんばるで足止めされた群も多かったと考えられます。
その結果名護岳で観察できた個体数は増え、過去最大の 12,770 羽を記録しました。


2018年秋期タカグラフ_気温2
                      2018年、2017年、2016年、2015年 アカハラダカ・サシバの飛去状況と気温・天気の状況

また台風、秋雨前線と雨天以外に今年の天候の特徴としてあげられるのが気温でした。
9月の気温は例年と比べて低く、10月に向かってさらに下降し、例年であれば午前8時の気温が25度を下回るのは10月後半でしたが、
今年は10月2日に既に下回り、3週間ほど早く秋が訪れる形となりました。
そのためかサシバの渡りも10月20日には既に100羽を下回り、秋の渡りは早々に終了しました。

沖縄では白露の時期にアカハラダカが、寒露の時期にサシバが渡ってくると言われているので調べて見ると、
2018年の白露は9月8日、2017年は9月7日、2016年は9月7日、
また2018年の寒露は10月8日、2017年が10月8日、2016年が10月8日と毎年ほぼ一緒でした。

仮に暦通りにアカハラタカとサシバが渡りをするとすれば、少なくとも過去3年間は同じ時期に渡りを行うはずですが、
3年間の渡り時期を比較すると、アカハラダカは徐々に早まり、サシバは渡り始めはほぼ一緒でしたが、
渡りの終了は徐々に早まっていることがわかりました。

合わせて過去3年間の気温(午前8時)の変化を見ると、低下する時期が徐々に早まっていることがわかりました。

3年間のデータの比較を全ての傾向に当てはめることは浅はかですが、タカの渡り時期がその時期の気温に左右される傾向が確認できたのも事実です。
(タカの渡りのタイミングと気温との関係は既に明らかになっているのかもしれませんが、勉強不足の私はそのような情報を持っていません。)

タカの渡りのタイミングが気温に左右されるとすれば、秋の気温を左右する要因こそが、
タカの渡りのタイミングを左右する根元的な要因と考えられます。

日本列島が位置する太平洋沿岸地域の天候に大きな影響を与える気象変動現象に、エルニーニョ現象・ラニーニャ現象があります。
(詳しくはこちらサイトをご覧ください。→ エルニーニョ現象とは?
今年は春まで続いたラニーニャ現象が終息し、夏からエルニー現象が発生したと言われています。
一般的にエルニーニョ現象が発生すると沖縄地方の夏・秋は寒く、暖冬傾向になると言われており、
この秋の気温の低下がエルニーニョ現象によるものと考えると、渡り時期が早まった要因も説明できそうです。

台風や秋雨前線などの気象条件がタカの渡りに大きく影響することは既にわかっていますので、
今後の観察もこれらの気象条件を読み取りながら進めていきたいと考えています。





  1. 2018/12/13(木) 22:23:00|
  2. タカの渡り
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細川太郎

Author:細川太郎
名護に住み、身近な自然のすばらしさに日々感謝しています。宝物は意外と自分の足下にあるものです。

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