名護・自然観察日記

名護で出会った生きものを中心に紹介します。

ジュゴンの海 その7

180517干出食み跡1

春の大潮に合わせて、ジュゴンの餌場を歩いて観察してきました。

写真中央の筋状に海水が溜まっているところが、ジュゴンの食み跡です。





180517干出食み跡2

水面下にも、この通り沢山の食み跡が確認できました。







180517干出食み跡9

写真中央から右側が水面下の食み跡、
そして左側のマウンド状の藻場には干出した食み跡が確認できます。






180517干出食み跡6

短パンが濡れない浅い場所を選び、最干潮時の1時間ほど歩いて、
およそ70〜80本の食み跡が確認できました。






180517干出食み跡7









180517干出食み跡5

この干出した海草藻場にも食み跡が確認できました。
筋状に海草が無くなっているところが、ジュゴンが海草を食べた跡。

よく見ると筋が伸びる方向に対して直交するように、短い筋状のへこみが見えます。
これはジュゴンが海草を食べるときにアゴを動かしてできた砂の跡。

海中では常に潮が流れ、海底の砂も移動するので、
この短いへこみが鮮明なものほど、時間があまり経過していない新鮮な食み跡と考えられます。


180517干出食み跡8

食み跡近くで見ると、この通りへこんでいます。
ジュゴンは海草を地下茎ごと掘り起こして食べるので、海草を食べた跡はこのようには3〜4cm程度へこみます。

またジュゴンは海草を地下茎ごと食べるため、地下茎を掘り起こしやすい
写真のような海草がまばらに生える場所を好みます。




180517干出食み跡4

美味しそうな、ボウバアマモとウミジグサの仲間。







180517ウミガメ糞

帰り際、マツバウミジグサの横に海草を採餌する動物の糞を見つけました。
直径は3cm程度。おそらくジュゴン同様この海域で海草を食べるアオウミガメのものと思われます。

今回観察したこの場所では、1998年以降の20年間に、ジュゴンの食み跡が確認できなかったことがありません。
つまり、食み跡が確認できない場合は、ジュゴンの身に何かあったことを意味します。
そのためこの場所を訪れる度に、食み跡が無かったらどうしようと、ヒヤヒヤしながら海に入ります。

今回は沢山の食み跡が確認できホッとしていますが、このまま安全な海が維持できるよう、
これからも沖縄県に対して粘り強く働きかけて行くつもりです。


2018年5月22日 追記
沖縄県が平成28・29年度に行ったジュゴン保護対策事業の資料は、
下記のURLから確認できますので、是非ご確認ください。

ジュゴン保護対策事業実績等/沖縄県







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  1. 2018/05/20(日) 17:15:57|
  2. ジュゴンの海
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イボイモリ孵化

180430カクチョウラン
                                    カクチョウラン
名護岳のカクチョウラン。
このカクチョウランは人為的に持ち込まれたものなのか?
何れにしても大型で美しいランです。
写真は4月30日に撮影したもの。




180513クモの巣









180508シリケンイモリ
                                                         シリケンイモリ
シリケンイモリが静かなせせらぎの脇でボルダリング? 
剣のような強くしなやかな尾を上手に使い、ほぼ垂直の壁を登っていました。





180426イボイモリ
                                                         イボイモリと卵
さて、定点のポイントでイボイモリの卵をチェックしようと枯葉をどかすと、
以前確認した卵の上にやや小ぶりの個体がいました。
産卵直後の卵は一回り小さく、枯葉なども付いていないので、
この卵が昨晩産み落とされたものでないことは確かです。
飼育個体では生後4年以内にメスは性成熟するようですが、
この個体は何歳くらいなのでしょうか?


180509イボイモリ孵化幼生
                                                        イボイモリの幼生
13日後、同じ場所の枯葉をどかすと、今度は孵化したばかりの幼生がいました。
前日は雨が降ったので、雨に合わせて孵化したようです。
幼体は孵化した場所から体をよじって跳ね、これから過ごす水場まで自力で移動します。





180509イボイモリ幼生2
                                                        イボイモリの幼生
水場には先に孵化した幼体がいました。






180509イボイモリ幼生1
                                                        イボイモリの幼生
孵化して間もない幼生は、体のサイズに対してエラのサイズが大きいのが特徴です。







180509イボイモリ幼生3
                                                        イボイモリの幼生
その後幼生は徐々に成長し、頭でっかちになります。







180512イボイモリ幼生
                                                        イボイモリの幼生
幼生が顔を突き合わせて、ミーティング?

沖縄は梅雨に入ったものの去年と同様に雨の少ない日が続き、本日ダムの貯水率が50%を下回りました。
昨年は干上がりそうなこの水場を見ていられず、水を運び入れましたが、
今年もこのまま雨の少ない日が続くのか心配です。




  1. 2018/05/14(月) 22:09:18|
  2. イボイモリ
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名護岳 4月・5月

180427アオヒメハナムグリ
                                  アオヒメハナムグリ
名護岳山頂のアカメガシワは4月の後半に満開となり、
満開の花を求めてたくさんの昆虫が集まってきました。

写真のアオヒメハナムグリは、ざっと見渡しただけでも50匹は数えられそう。




180427アカギカメムシ
                                                         アカギカメムシ
アカメガシワはアカギカメムシの食草ですが、







180429アカギカメムシ交尾
                                                         アカギカメムシ
葉の上で交尾をする個体も確認できました。







180429ハムシの仲間
                                     ハムシの仲間
こちらは数えきれないほど集結。







180427イワサキカレハの幼虫
                                 イワサキカレハの幼虫
イワサキカレハの幼虫は、毛虫の中でも比較的大きく目立つためか、
あるいは強い毒針のため捕食者が少ないためか、林内ではよく見かける毛虫です。






180429クチナシ
                                                            クチナシ
静かな林内では、ひっそりと咲くクチナシの花にアブが食事にきていました。







180429リュウキュウハナイカダ実1
                                                     リュウキュウハナイカダ
一枚の葉に一つの実をつけたリュウキュウハナイカダ。






180429リュウキュウハナイカダ実2
                                リュウキュウハナイカダ
大事そうに実を守っているようで、健気で愛らしい。







180509アオミオカタニシ
                                   アオミオカタニシ
アオミオカタニシ。
宝石のように綺麗で、見つけると毎回嬉しくなります。






180501オキナワkinoboritokage
                                                     オキナワキノボリトカゲ
       







180502リュウキュウアカショウビン
                                                   リュウキュウアカショウビン
沖縄もだいぶ暖かくなり、虫たちが増えるのと同時に、夏鳥たちも一気に増えてきました。
写真のリュウキュウアカショウビンも、森を訪れる度に目にしていましたが、
すぐに姿を消し、なかなか写真に納めることができませんでした。

先日やっと遠目ですが一枚写真に納めることができました。

新しい巣穴もいくつか確認していますが、昨年のように全て試掘に終わることもあるので
過剰に期待せず、ゆっくり観察を続けようと思います。











  1. 2018/05/09(水) 17:46:08|
  2. リュウキュウハナイカダ
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名護岳の4月

180404ミサゴメス
                             2018年4月4日 ミサゴ メス
タカの調査はまだ続けているのですが、今年は4月前半でほぼ終了したようで、
その後はほとんど確認できていません。
それでも続けているのは、台湾ではまだアカハラダカが確認されているからです。





180413オオシマカクムネベニボタル
                                           2018年4月13日 オオシマカクムネベニボタル
山頂でも写真のオオシマカクムネベニボタルが何度か確認しましたが、
それも4月の前半までで、現在はオキナワルリチラシが多数飛び交っています。






180415ホトトギス
                                                   2018年4月15日 ホトトギス
毎年名護岳に飛来するホトトギスですが、写真に納めたのはこれが初めてです。







180418リュウキュウメジロ
                                               2018年4月18日 リュウキュウメジロ
リュウキュウメジロは巣作りの真っ最中で、巣材のススキを咥え忙しそうに飛び去りました。







180421アサギマダラ
                                                  2018年4月21日 アサギマダラ
今年の春は南風の日が少ないのですが、アサギマダラはしっかり渡っているようです。






180421コモウセンゴケ
                           2018年4月21日 コモウセンゴケ
コモウセンゴケも開花の時期を迎えました。






180421モモブトハナアブの仲間
                       2018年4月21日 モモブトハナアブの仲間







180423イボイモリ
                              2018年4月23日 イボイモリ
繁殖期を迎えたイボイモリが朝帰り。






180423イボイモリの卵
                                                 2018年4月23日 イボイモリの卵
落ち葉の下を見ると既に卵が産み落とされていました。







180423オキナワオオサワガニ
                                              2018年4月23日 オキナワオオサワガニ
オキナワオオサワガニ。写真をKさんに確認して頂きました。Kさんありがとうございます。
環境省 絶滅危惧Ⅱ類
沖縄県 絶滅危惧ⅠB類

こちらも朝帰りの途中の個体、甲幅はおよそ45mm。
10年くらい前にも夜確認したことがありますが、想定外の場所で遭遇したので、驚きました。


180423ヤエヤマネコノチチ
                         2018年4月23日 ヤエヤマネコノチチ
ヤエヤマネコノチチは沖縄県の天然記念物フタオチョウの幼虫の食草です。
フタオチョウの幼虫とは対面したことがないので、今年は是非見たいものです。





180423リュウキュウイチゴ
                                               2018年4月23日 リュウキュウイチゴ
今日は朝から歩きっぱなしで小腹も空いたので、鈴なりのリュウキュウイチゴをほおばりました。
味はイチゴというよりもミカンに近いような近くないような?





180423チョウセンアサガオ
                                               2018年4月23日 チョウセンアサガオ
ちょうどチョウセンアサガオが咲いていました。
この花を見るたびに田中一村の絵を思い出します。





180423イワサキカレハ幼虫
                        2018年4月23日 イワサキカレハの幼虫
俗にヤマンギと呼ばれるクヌギカレハの幼虫。
毒性が強く、沖縄では恐れられている毛虫です。





180423毛虫
                             2018年4月23日 不明の幼虫
種名がわかりませんが、この蛾の幼虫も毎年目にします。
見事なフサフサで、関心してしまいます。





180423マイマイガ幼虫
                                                2018年4月23日 マイマイガの幼虫
4月も後半に入り、山では幼虫が一気に増え始めました。
これらの幼虫は、これから繁殖期を迎える鳥たちの重要な餌食物にもなります。

リュウキュウアカショウビンは4月12日に初鳴きを確認しましたが、例年と比べるとまだ少な目です。
リュウキュウサンコウチョウに関しては確認すらしていません。

今年の春の気温は例年と比べ高いようですが、南寄りの風がなかなか吹かないためたか
夏鳥の飛来もまだまだ少ないようです。

石垣島ではリュウキュウアカショウビンが既に多数飛来しているようなので
沖縄島にもこれから多数飛来することを期待しています。





  1. 2018/04/23(月) 19:39:43|
  2. オキナワオオサワガニ
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2018年 名護岳 春期タカの渡り調査 その2

180325アトリ群れ
                                               2018年3月25日 アトリ400羽の群れ
今年の春は雨が少なく、調査が中止になる日は少ないものの、
風向きが南になる日も少ないためか、調査時間に比例した量のタカを確認した印象はありません。






180401サシバ1
                                                      2018年4月1日 サシバ
とは言うものの、例年300羽程度に止まるサシバは、既に540羽ほどカウントしています。






180401サシバ3
                                                      2018年4月1日 サシバ







180401サシバ4
                                                      2018年4月1日 サシバ








180402サシバ×ハシブトカラス1
                                      2018年4月2日 サシバを襲うリュウキュウハシブトガラス
サシバが山頂付近を通過する際、
留鳥のリュウキュウハシブトガラスのモビング(擬攻撃)を受けることもあります。






180402サシバ×ハシブトカラス2
                                      2018年4月2日 サシバを襲うリュウキュウハシブトガラス







180402サシバ×ハシブトカラス3
                                      2018年4月2日 サシバを襲うリュウキュウハシブトガラス
急な方向転換でカラスの攻撃をかわしたサシバ。






180402地付きツミ1
                                                       2018年4月2日 ツミ
この時期は、地付きツミのディスプレイフライトを見ることもできます。







180403サシバ
                                                      2018年4月3日 サシバ







180403ノスリ1
                                                      2018年4月3日 ノスリ
モビングをしているカラスを見ると、襲われていたのはノスリでした。






180403ノスリ2
                                                      2018年4月3日 ノスリ
この場所で春期にノスリを確認したのは初めてです。


2018年(Spring)春期 名護岳タカの渡り調査記録






  1. 2018/04/03(火) 14:57:51|
  2. ノスリ
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細川太郎

Author:細川太郎
名護に住み、身近な自然のすばらしさに日々感謝しています。宝物は意外と自分の足下にあるものです。

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