名護・自然観察日記

名護で出会った生きものを中心に紹介します。

イボイモリ

170506イボイモリ1
                                                    2017年5月6日 イボイモリ
雨が多くなるこの季節は、イボイモリの繁殖・産卵の季節です。
夜行性のイボイモリもこの季節は行動が活発になり、翌朝まで居残る個体も見かけます。







170506イボイモリ2
                                                    2017年5月6日 イボイモリ
この個体も産卵の準備で山から出て来たのでしょう、
お腹に卵を抱えているようでぷくぷくに膨らんでいました。







170427イボイモリ卵1
                                                 2017年4月27日 イボイモリ 卵
湿った落ち葉をひっくり返すと、産み落とされた卵がありました。

イボイモリは両生類であるサンショウウオの仲間では珍しく、
水中にではなく水辺に近い陸上で産卵し、ふ化した幼生は自力で水辺に移動します。

そのため産卵とふ化は降雨と関係があるそうです。


170423イボイモリ卵
                            2017年4月23日 イボイモリ 卵
その降雨ですが、今年の梅雨の前半は雨が少なく、
産み落とされた卵が乾燥するのではと心配でしたが、
ここに来てどうにか雨も間に合ったようです。






170427イボイモリ卵2
                                                 2017年4月27日 イボイモリ 卵
こちらは産み落とされてまだ日が浅い卵のようです。
(卵を観察した後、落ち葉を元に戻しました。)






170609イボイモリ幼生1
                           2017年6月9日 イボイモリ 幼生
卵を確認してから一月半が過ぎ、産卵場所の脇の水たまりを訪れると、
20〜35mmほどに成長した幼生が多数確認できました。






170611イボイモリ幼生1
                           2017年6月11日 イボイモリ 幼生
成長の度合いはまちまちですが、みな元気そうでした。







170611イボイモリ幼生2
                           2017年6月11日 イボイモリ 幼生
イボイモリはこの幼生期だけ水中生活を送り、
変態した後は再び陸上で暮らします。







170609イボイモリ幼生2
                                                 2017年6月9日 イボイモリ 幼生
ふ化が早かった個体でしょうか、この水たまりで一番に変態しそうな個体がいました。
幼体のイボイモリを確認したことが無いので、今年は是非探してみたいと思います。







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  1. 2017/06/13(火) 16:49:05|
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イボイモリ

160406イボイモリ
                                               2016年4月6日 イボイモリ メス成体
4月6日、朝タカの調査で名護岳に向かう途中、お腹の大きなイボイモリを見つけました。

イボイモリは夜行性で、日中目にすることは稀なのですが、
春はイボイモリの繁殖期・産卵期にあたり、夜中開けた場所に出て来た個体が、
朝まで居残ることがたまにあります。




160403イボイモリ卵
                                                  2016年4月3日 イボイモリ 卵
その3日前の4月3日、名護岳付近の水がちょろちょろ流れる小さな水たまりの傍で、イボイモリの卵を見つけました。

イボイモリの産卵は水中ではなく湿り気のある陸地で行なわれます。
卵の径は約3〜4mmで、その周りを8mmほどのゼリー状の物質が卵を保護し、
地面と接する部分から水分を吸収し、卵の乾燥を防ぎます。

水たまりにはまだ幼生は確認できません。
幼生は何時姿をみせるのかな?

160513イボイモリ幼生1
                                                2016年5月13日 イボイモリ 幼生
5月13日 先月卵を確認した場所の脇にある小さな水たまりに訪れると、
いましたいました、イボイモリの幼生です。

幼生は産卵から13〜18日でふ化します。
既に20mmほどに成長した幼生が十数匹確認できました。





160601イボイモリ幼生
                                                 2016年6月1日 イボイモリ 幼生
6月1日、初期にふ化した個体でしょうか、体長はおよそ40mm。
後からふ化した個体のおよそ2倍のサイズまで成長し、色も成体のように黒くなって来ました。







160610イボイモリ幼生
                           2016年6月10日 イボイモリ 幼生
6月10日、色はさらに黒くなり、大分イボイモリらしくなって来ました。

イボイモリの幼生はふ化後約40日で変態し上陸するそうです。
卵を確認したのが4月の3日。産卵からふ化までの日数13〜18日を加えると、
そろそろ変態してもよさそうです。


6月12日、名護は激しい雨が降り、24時間雨量が150mmに達しました。
雨が落ち着いた14日に名護岳に向かうと、道路は土砂崩れのため車両通行止めとなっていました。
やむなく徒歩で現地に向かうと、20mm程度の小さな幼生は確認できたものの、
40mmほどに成長した黒い幼生は確認できませんでした。
変態して陸上に上がったのか、それとも大雨で流されたのか。

梅雨時期に幼生期を過ごすイボイモリは、おそらくその何割かは下流に流されるものなのでしょう。
そう考えると、下流に流された個体が元いた場所に戻るための移動ルートを確保することが、
地域個体群を維持するためには重要と言えそうです。

このようなイボイモリの生態を知らないまま、その棲息地に道路などの構造物を造り、イボイモリの移動ルートが遮断されると、
行動範囲の狭いイボイモリの地域個体群は、たやすく絶滅してしまうでしょう。

ちなみに、イボイモリは沖縄県および環境省レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類。IUCNレッドリストではEN。
世界で沖縄島、瀬底島、渡嘉敷島、奄美大島、請島、徳之島にのみ棲息する固有種です。









  1. 2016/06/17(金) 10:54:27|
  2. イボイモリ
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かえる日和

160306オキナワアオガエル

昨日は雨が降り暖かく久しぶりの「かえる日和」だったので、近所をチェックしてきました。

早速現れたのはオキナワアオガエル。
ハブなどの天敵の活動が鈍る寒いこの季節に繁殖期を選んだカエルです。





160306リュウキュウカジカガエル

水たまりに集まり美声を聞かせてくれていたのは、リュウキュウカジカガエル。
趣のある綺麗な鳴き声でこころも和みます。







160306オオカサマイマイ

水たまりを避けて、高いところに避難するのはカタツムリ達。

これはオオカサマイマイ。
ぺったんこの薄べったい殻のマイマイです。





160306シュリマイマイ

これはシュリマイマイ。
殻径30mmほどの立派なマイマイです。







160306アマミタカチホヘビ

いました! お目当てのアマミタカチホヘビです。

車に轢かれたものは比較的多く目にしますが、夜行性なので生きたものを確認することは少なく、今回で2回目。
おそらく雨で道に出て来るミミズを狙っていたと思われます。





160306イボイモリ

大好きなイボイモリもいました。この場所で確認するのははじめてで、大きな収穫です。

このイボイモリはあっかんべーをしているように見えますが、口から出ているのは舌ではありません。
ちょうどミミズを飲み込み終えようとしているところ。
大きなミミズを飲み込むのに、おそらく何十分もかかっていたはずです。

イボイモリが確認できたので、毎年棲息を確認してきた裏山にも行ってみましたが、
この日は一匹も確認することがでいませんでした。

年々数が減ってきたところに、道路工事の際棲息地を分断するように路肩に高さ20cmほどの構造物を設置したことが、
さらに追い打ちをかける結果となったのかもしれません。

弱い立場の生きものの目線に立って考えないと、生物多様性はあっというまに失われてしまいますぞ!







  1. 2016/03/07(月) 11:31:08|
  2. イボイモリ
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イボイモリ

150222イボイモリ1

沖縄の春を連想させる動植物は沢山あると思いますが、私の場合はイボイモリです。
イボイモリは奄美大島、徳之島、沖縄島、渡嘉敷島にのみ棲息する、
環境省レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に評価されているイモリの仲間です。



150226イボイモリ1

産卵は1〜6月で、この時期イボイモリの生息場所へ行くと
一ヵ所に複数個体が集まっているのを目にすることができます。




150226イボイモリ3

ここ数日卵の入った大きなお腹を抱えた成体も確認出来ましたが、
多くが未成熟の亜成体でした。




150226イボイモリ0

イボイモリは、第三紀(6430万年前から260万年前まで)ころに繁栄した
祖先種の形状を色濃く残している生きた化石(=祖先種)と言われています。




150224イボイモリ1

未成熟の亜成体は頭が大きく、プリミティブな形態にカワイさも加わり、非常に魅力的!





150114イボイモリ2

そんなイボイモリですが、家の近くの棲息地の個体数が激減しているようです。
10年前は道路を20mほど歩くと周辺に7〜8頭は確認出来ましたが、最近は2頭確認出来れば良い方です。
原因はおそらく道路の改修工事によって作られた路肩の立ち上がり。
路肩を守るために設置したたかだか20cmほどの立ち上がりですが、イボイモリにしてみれば棲息地を分断する巨大な壁です。
昨年この件について市の職員に話しをしたのですが、そもそもこの地域に県指定天然記念物のイボイモリが棲息していること自体知らなかったようですが、
未だ改善されていませんでした。



  1. 2015/02/27(金) 17:56:30|
  2. イボイモリ
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プロフィール

細川太郎

Author:細川太郎
名護に住み、身近な自然のすばらしさに日々感謝しています。宝物は意外と自分の足下にあるものです。

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