名護・自然観察日記

名護で出会った生きものを中心に紹介します。

サバニの制作 その5

1月17日 舷側板の曲げ その1

170117舷側板曲げ作業1

いよいよサバニの制作行程の中でも最もダイナミックな作業である、舷側板の曲げに入ります。
曲げ作業はこのサバニのポテンシャルを決定づける重要な作業。
作業に取りかかる前にしっかり手順を確認します。





170119舷側板曲げ作業2

海想の工房に置いてある同じ長さのサバニを採寸し、曲げる寸法を再確認します。







170119舷側板曲げ作業4

左右の舷側板が接合される部分に墨を入れ、







170119舷側板曲げ作業5

削ります。







170119舷側板曲げ作業6









170120舷側板曲げ作業8

舷側板の加工が済んだら、板を曲げやすくするためにしっかり濡らします。







170120舷側板曲げ作業9

表が済んだら板をひっくり返し、掘った部分に水を溜め一晩置きます。
このやり方は師匠である白保の新城さんから受け継いだもの。
一方糸満ではシンメー鍋でお湯を沸かし、熱湯を掛けながらゆっくり曲げます。





170121舷側板曲げ作業10

翌日、しっかり水分を吸った舷側板を立て、ヒーサキ(船首)部分を固定します。







170121舷側板曲げ作業11

そしてゆっくり開き、







170121舷側板曲げ作業14









170121舷側板曲げ作業15

内側に必要な幅を確保するため、ターンバックルを入れ、







170121舷側板曲げ作業16

トゥム(船尾)をゆっくり閉じて行きます。







170121舷側板曲げ作業17

曲げは3回に分け、この時は1時間40分ほどでトゥム(船尾)が着きました。
糸満では全体を一機に曲げるのではなく、ヒーサキ(船首)側からお湯を掛けゆっくり曲げ、固め、
全体を曲げ終わるのは、日をまたぐこともしばしばだそうです。





170121舷側板曲げ作業18

※ 作業について正確に聞き取れていない部分もあると思いますので、間違いがありましたらご指摘ください。












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  1. 2017/01/30(月) 09:08:21|
  2. サバニ
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サバニの制作 その4

1月14日 舷側板の制作 フンドウ

170114舷側板製作32

竹クギを打ち終えたら、竹クギと竹クギの間にフンドウ(糸満ではフンルー)を入れます。
フンドウの材料はチャーギ(イヌマキ)が使われます。
フンドウ作りははじめにフンドウの幅に板を加工し、
次に棒状の材料に木工ミシン(糸ノコ)でフンドウの山と谷部分に切れ込みを入れます。




170113舷側板製作19

次に切れ込み部分にノミを当て、谷部分を落として行きます。
フンドウは一隻のサバニに数百個必要なので、作業も大変です。






170115舷側板製作31

そこで、私も少しお手伝い。
ジグを作って昇降盤で量産してみました。






170114舷側板製作29

次にフンドウをつなぐ板に打ち込みます。

はじめにフンドウの谷部分を板のつなぎ目にあて、フンドウの外形を鉛筆でなぞります。




170114舷側板製作24

次になぞった線を目安にノミを入れます。







170114舷側板製作25

必要な深さに掘って、







170114舷側板製作26

底を平らに整えます。







170114舷側板製作27

穴を掘り終えたら、フンドウにサバアンダーをつけて叩き込みます。







170114舷側板製作30









170115舷側板製作33

板の矧ぎ目がユカモチに掛かっていても、同じようにフンドウを入れて行きます。







170117舷側板製作34









170117舷側板製作34-1









170114舷側板製作28

今回このサバニを発注された佐藤さん(中央)も合流し、最初のフンドウを打ち込みました。







  1. 2017/01/28(土) 08:51:31|
  2. サバニ
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サバニの制作 その3

1月13日 舷側板の制作 竹クギ

170113舷側板製作20

今回のサバニは本矧ぎという工法で、それぞれの部材はチャーギ(イヌマキ)で作られた鼓型のフンドウ(ちぎり)と、
孟宗竹で作られた竹クギで接合されます。前々回の舷側板の作成で木工用ボンドが使用されていましたが、
海に浮かべて使用する船造りに使用される木工用ボンドは、あくまでも作業効率上使用されるもので、
基本的にはフンドウと竹クギで接合されています。




170113舷側板製作17_1

竹クギは専用のツバノミで下穴を開けて、打ち込まれます。
幅の広い板を接合する場合竹クギは部材の表面から入れざるをえませんが、
竹クギが接合する板に平行に入るよう、ツバノミは少し反り返っています。
ツバノミは下穴を開ける際部材にきつく叩き込まれるので、
部材から抜く時にツバ部分を反対側からゲンノウで叩くよう造られた竹クギ専用の道具です。



170113舷側板製作16

ツバノミを入れる角度が浅いと竹クギは板の裏面に貫通し、逆に角度が深すぎると板の表面に出て来るので、
ツバノミを倒すあんばいを見きわめるには、経験を積むほかないようです。






170113舷側板製作17

打ち込まれる竹クギは海水に浸かっても腐らないよう、サバアンダー(サメの油)にしばらく浸け込んだものを使用します。
(師匠の新城さんはサバアンダーの代わりにエンジンオイルに浸け込むそうです。)






170113舷側板製作18

竹クギは交差するよう打ち込み、その間にフンドウを裏表交互に入れ、
接合した部材が離れないようします。







170113舷側板製作21

竹クギが打ち込まれて、やっとサバニ制作らしくなって来ました。







170113舷側板製作22









170114舷側板製作23

打ち込まれた竹クギはノコで板ヅラに切り落とされました。







  1. 2017/01/26(木) 09:05:00|
  2. サバニ
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サバニの制作 その2

1月8日 舷側板の制作 墨出し

170108舷側板製作4

四角い舷側板に墨壷を使って墨出しをしました。
サバニは曲線の美しい船ですが、曲線は複数の直線によってつまり多角形で描かれました。






170108舷側板製作6

墨出しを終えたら、線を見ながら外形を切り落として行きます。







170108舷側板製作7

外形が切り落とされた板は、すっかりサバニのかたちになりました。







170108舷側板製作8

右舷と左舷の板を合わせて、かたちを整えます。







170108舷側板製作9









170108舷側板製作10

かたちが歪んでいないかにらみますが・・・。







170108舷側板製作11

かたちが整ったたところで、内側の面に座板を乗せるユカモチ部分の墨出しを行ないます。







170108舷側板製作12

斜めの舷側板に対して座板が水平に乗るよう、丸ノコを倒して切り込みを入れます。







170111舷側板製作15

余分な部分を落とすため、落とす厚み分丸ノコを入れノミで落とします。







170108舷側板製作14

後は場所に応じて工具を変え仕上げて行きます。







  1. 2017/01/22(日) 16:24:04|
  2. サバニ
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サバニの制作 その1

2017年1月5日 名護城公園せせらぎひろば内でサバニの制作が始まりました。
今回のサバニ制作の詳しいいきさつは、「冒険手帳のブログ」をご参照下さい。

私のブログでは作業の様子などをご紹介します。
 

1月5日 起工式

仕事を始めるにあたり、神様にお祈りをいたしました。
お供え物と共に、仕事で使う道具を並べ安全に作業が出来ますようにと。

170105起工式1









170105起工式2









170105起工式5









170105起工式6









170105起工式7

サバニ底板にお祈りする武林さんは、今回のサバニ制作のサポートにあたります。







170105起工式8

そして、今回のサバニ制作者である長嶺誠。
サバニ制作三艇目にして師匠である新城康弘さん(石垣市白保)の手を離れて制作する、
彼にとっても大事な一歩となる仕事です。





170105起工式9

子供達もはじめて目にするサバニ造りに興味津々。






1月7日 舷側板の制作

170107舷側板製作1

工房で板の厚みを40mmまで落とし、作業台に並べられた四角い板。
この板がサバニになるまで、その行程を間近で見られる絶好の機会に私もわくわくしています。






170107舷側板製作7

今回の舷側板は2枚矧ぎにするので、矧ぎ合わせをる面を整える作業に掛かります。
2枚の板をはぎ合わせる位置がずれないようカスガイで固定し、矧ぎ面に丸ノコを通します。







170107舷側板製作2

つぎに竹のクサビで合わせノコを入れる隙間を造ります。







170107舷側板製作4

隙間を確認しながら合わせノコを入れます。
辛い姿勢の作業です。






170107舷側板製作3









170107舷側板製作6









170107舷側板製作8

矧ぎ面が整ったら接着剤を塗り、カスガイで固定し、端ガネで圧着しました。







  1. 2017/01/22(日) 08:55:16|
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プロフィール

細川太郎

Author:細川太郎
名護に住み、身近な自然のすばらしさに日々感謝しています。宝物は意外と自分の足下にあるものです。

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